お客様先でご挨拶すると、「名刺にはコンサルタントって書いてあるけど…?」と聞かれることがあります。ついつい、「営業と同じです」と返答してしまいがちですが、本来は、当社がコンサルタント呼称を使うことへのこだわりがあります。今日はそのこだわりについて説明いたします。
コンサルタントの標準的な業務フローは以下の通りです。
コンサルタントがそれぞれのプロセスにどれだけ深く関われるかによって、研修成果は変わってきます。研修の企画フェーズで言えば、上記2では、これまでの経験の蓄積がモノを言いますし、経営やビジネス全般への知識と理解もベースになります。4では、カスタマイズの度合いに応じて、お客様と打ち合わせを重ねたり、場合によってはお客様の営業パーソンに同行して、営業現場の実態を調査したりすることもあります。また、研修成果を可視化するために、あらかじめ受講者のKPI(Key Performance Indicator:管理指標)を設定しておくこともあります。
一方、研修実施フェーズで言えば、6では、受講者の反応を確かめながら、その場で講師のデリバリー(受講者への研修内容の伝え方)に注文をつけたり、場合によってはプログラム内容を急きょ組み直したりすることもあります。また、7では、研修を通じて垣間見えた組織の課題についての仮説をレポーティングすることもあります。それをもとにお客様とディスカッションし、さらなる研修企画につながることも少なからずあります。
繰り返しになりますが、コンサルタントがそれぞれのプロセスにどれだけ深く関われるかによって、研修成果は変わってきます。営業としての機能だけであれば1,2,3にとどまりますが、コンサルタントはそれも含めた研修企画・実施全般について、力量が問われます。当社が、「営業パーソン」ではなく、「コンサルタント」呼称を使用している所以です。自身の反省も込めてあらためて言うと、コンサルタントはお客様の期待に応え、できれば期待を上回れるように、日々研鑽を積むことが求められるのです。
次回は、研修における講師とコンサルタントの役割分担についてお話しいたします。