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コラム

2021.09.22

グローバルでいきいきと仕事を楽しむ。等身大の自分を最大限に活かすちょっとした方法 ~グローバル環境における自己肯定感の高め方(後編)

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加藤 円 Madoka Kato
加藤 円 サイコム・ブレインズ株式会社
シニアコンサルタント

今日の自分に◎。「できた」を積み重ねて自己効力感を高める

女性的文化/男性的文化(MAS)のパートでは、改善点やできなかったことに注目しやすい傾向をお伝えしました。できなかったことに注力することで、おのずと自己肯定感は下がってきます。そこで、意識的に「できたこと」に目を向けるために有効な方法を2つご紹介します。

1つ目は、自分自身に肯定的な言葉を投げかける「アファメーション」です。中でもアメリカの心理学者マーティン・セリグマン氏が提唱した「スリー・グッド・シングス」という手法が効果的です。毎日、その日の良かったことや嬉しかったことを3つ書き出すという簡単な方法ですが、継続することで、次第に脳がグッド・シングスを探す習慣を身に付けていきます。実際にやってみると、意外に難しいと思う方が多いかもしれません。どんな些細なことでも構いません。誰かのためではなく自分自身のために行う方法ですので、例えば「今日の晩御飯のカレーがおいしかった」とか、「いつもより5分早くデスクに座って朝の余裕が生まれた」など、自分が楽しかった、嬉しかったと思えれば良いのです。意識的にポジティブなことを見える化することで、満足感や幸福感が高まり、「今日の自分もよく頑張った」と自己肯定感を高めることができます。

2つ目は、最終的に達成したいゴールに向けて行うべきことを、クリアしやすい小さなステップに細分化する、という方法です。これは、アメリカの心理学者バラス・スキナー氏が「プログラム学習の5原理」の中の1つとして提唱した「スモールステップの原理」の考え方に由来しています。「課題を達成した」という成功体験を得ることで「報酬系」と呼ばれる脳の回路に報酬を与え、モチベ―ションアップが図れるというものです。この話はよく英語学習のカウンセリングでもお伝えするのですが、例えば、3か月後の海外赴任にむけて英語力をあげるべく「毎日20個単語を覚える」としたとします。海外赴任も決まっていますので、目標を立てた本人は、もちろんモチベーションは高いのですが、仕事の引継ぎもあり忙しいスケジュールの中では「今日はできなかった、また明日頑張ろう」「また今日もできなかった」という日々が続くことが多いものです。すると、だんだんと自己肯定感が下がり、モチベーションも下がってきてしまいます。人の脳にはネガティビティ・バイアスと言ってネガティブな情報ほど長く記憶に残す働きがあります。また、人間は達成できなかった物事や、中断・停滞している物事に対して、より強い記憶や印象を持つことがツァイガルニック効果として心理学でも提唱されています。ですから、「毎日20個単語を覚える」を「朝と帰りの通勤時にアプリで例文を10個ずつ聞く」「週末は平日の通勤時にアプリで学習した例文をリピートして復習する」、といった実現できそうな小さなステップに分けてみてください。「できた!」「よくやった!」と自分に〇を積み重ねるようにしていくことで、自分らしいペースで結果を出すことができるようになり、自己肯定感が高まります。

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