- 小西 功二サイコム・ブレインズ株式会社
ディレクター / シニアコンサルタント

営業パーソンであれば誰しも数字責任を負っています。数字責任は年間の売上目標額として課されている場合もあれば、利益目標額の場合もあるでしょう。目標数字が利益額の場合、原価をコントロールする裁量が与えられていれば粗利益額、営業経費までコントロールする裁量が与えられていれば営業利益額かもしれません。いずれにしても営業パーソンは目標数字の達成を目指して日々活動しています。
ところで、数字の進捗は日々管理されるものではありますが、数字だけを眺めていても、営業活動の良し悪しは見えてきませんし、どこを改善すればいいのかも分かりません。そこで、目標数字の達成に結びつく指標として、ブレイクダウンされたKPI(Key Performance Indicator)が設定され、管理されることになります。ところが、せっかく設定されたKPIが必ずしも適切でなく、日々KPIの進捗について上司や本社からうるさく確認される割には、本丸の数字は一向に上がってこないという例は、残念ながら枚挙にいとまがありません。あるいは、無数に設定されたKPIに翻弄され、疲弊する営業パーソン、いわば『KPI地獄』に陥っている営業部隊が世の中には数多くあります。本コラムでは、真に数字の達成という成果に結びつくKPIの設定方法について、あらためて整理すると共に、KPIを活用した営業マネジメントの在り方について提言します。