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コラム

2023.02.03

学習者の“学習体験”を重視するラーニングエクスペリエンスデザイン【LXD設計のポイント】

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小西 功二 Koji Konishi
小西 功二 サイコム・ブレインズ株式会社
ディレクター / シニアコンサルタント

ペルソナに息を吹き込む

ペルソナ設定の目的は、学習者を『型』にはめることではなく、類型化された学習者の選好を考慮して、「複線型のラーニングジャーニー(それぞれの学習者が歩む、有意義な学習体験)」を設計することです。この目的に照らすと、ペルソナ設定の要諦が見えてきます。

それは、「学習目標・ゴールの達成に対して“最もインパクトの大きい学習者”を、ペルソナに盛り込んでおくこと」です。「どの学習者がLXD設計の意図に沿って行動変容すれば、全体的な業務上のパフォーマンス改善に最も効果的か」という視点を忘れないことです。

加えて大事なことは、「設定したペルソナにはリアリティがあるか」ということです。言うまでもなく、存在し得ない人物像を前提としてラーニングジャーニーを設計しても意味がないためです。これを避けるために、ペルソナのストーリーを設定することが有用です。

ストーリー設定とは、「学習者が日常的にどのような業務上の課題を抱えているのか」「その解決に向けてどのような苦労を重ねているのか」「従来の学習にどのような不満や満足を感じているのか。そしてどのような学習体験を求めているのか」などをありありとイメージし、言語化していく作業です。いわば、ペルソナに息を吹き込むことです。この作業は後に、ラーニングジャーニーをデザインする際にも役立ちます。

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