- 勝 幹子サイコム・ブレインズ株式会社
執行役員 / シニアコンサルタント
海外スタッフ向けのワークショップの担当者は悩んでいる
2021年9月16日に「海外スタッフがやる気になる!オンライン・ワークショップ企画・運営のコツ」というテーマでセミナーを実施しました。
コロナ禍でほとんどの企画が一度中断し、再開に際しては、従来の「日本への招待」とは違う、オンラインが前提、ということで、日本のご担当者様の戸惑いが大きいのが現状です。こうした中、海外の方向けのワークショップ企画は弊社のロングセラーで、得意分野でもあり、私自身は海外拠点での実施も含めて既に多くの日本人以外の方にオンライン研修を提供していました。そこで、「我々の経験談が役に立つかもしれない」という思いから、本セミナーを企画しました。
参加いただいた方は実際に海外スタッフ向けの研修やイベントを企画されているご担当が多く、「こういうテーマでのセミナーが少ないので、助かりました」「他社も同じような悩みを抱えていることが分かって良かった」等、現場で悩みを抱えつつもなかなか相談できるところが少なくご苦労されている様子が伺えました。
研修企画は歓迎されないのか
セミナー中に投票いただいた「海外スタッフ研修での悩みは?」という設問に関しては「海外スタッフに参加するモチベーションがあるのかわからない」が堂々の1位でした。これに関しては「『本社が研修を企画している』という事実そのものが『本社が海外スタッフの事を大切にしている』という意思表示になる。基本的に『研修企画は歓迎されている』という前提で、自信をもって企画を進めても良いのでは?」とお話しさせていただきました。社内の様々な調整の渦中にいらっしゃると、感じにくくなるのかもしれませんが、第三者の立場で見ていると、研修参加者のほとんどは本社企画の研修に参加できることを喜んでいるのです。ですから、「研修を企画すること自体が本社への海外スタッフへの期待の表れである」という事実をアピールしながら、企画を進めていただければと思います。
企画担当者の存在感も大切なアピールポイント
セミナーでは、「こうした『ポジティブなイベント』を企画する本社の担当者ご自身にとっても、海外の人事ご担当者や研修参加者にご自身の存在を覚えていただく良いチャンスです」ということもお話ししました。「前に立つことで結果に対して責任を取らされるリスクがある」「いろんな質問や問い合せの連絡が直接来るようになっては面倒」「そこまでの立場や責任をとる役割/ポジションではない」「恥ずかしい」といった理由で、担当者自身の名前ではなく、上司や日本人駐在員の名前を借りた発信になることが多いようです。自分は事務局だからと“会議でも画面オフ”はもったいない限りです。ぜひ、御自身での発信の機会を作って海外スタッフと直接コミュニケーションをとる機会を増やしてみてください。そうすることで、海外スタッフも「こういう人が頑張って企画してくれてるんだな」「本社にはこんな人がいてこういうチームがあるんだな」と本社の事を身近に感じ、研修参加へのモチベーションを高めてくれるはずです。
海外スタッフ向け研修の企画、運営についてもっと話しを聞いてみたいと思われた方は、ぜひサイコム・ブレインズのコンサルタントにご相談ください。
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勝 幹子Mikiko Katsuサイコム・ブレインズ株式会社
執行役員 /
シニアコンサルタント上智大学外国語学部、一橋大学大学院国際企業戦略研究科卒業。
電機メーカーの人事部勤務ののち、ソフトウェア開発のベンチャー企業にてアライアンスを担当。国内外のビジネスパーソンともっと自信をもって渡り合えるようになりたいと、一橋大学大学院国際企業戦略研究科(MBA)に入学。多国籍な仲間と切磋琢磨しソウル国立大学への留学も経験。サイコム・ブレインズに参画後は多国籍な参加者向けの研修や海外体験研修の企画の立ち上げに携わり、インドネシア拠点の設立と運営を担当。最近では異文化マネジメントの講師や組織文化に関するコンサルティングでも活躍。海外出張に行けない昨今では、毎朝のジョギングや早めの就寝など健康的な生活習慣の継続に注力。鎌倉出身で将来の夢は海辺に住むこと。
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