次世代戦略人事リーダー育成講座 第8期
受講者の声
BIPROGY株式会社
人事部 人的資本マネジメント室
桑原 圭佑 様
ピジョン株式会社
管理本部
人事部 人事労務グループ
渡辺 雪香 様
――第8期のご受講、ありがとうございました。まず、本講座の受講に至った経緯と、当初、講座に期待していたことを教えてください。実際に受講してみて、期待とは違った、といったようなギャップはありましたか?
上長推薦で参加しました。初めに講座の案内を見た時は、講師陣が外資系勤務の方や人事の専門家のような方々が多い印象を受けました。実は以前勤めていた日系会社で、勤怠管理や評価制度といったものが事業成長の足枷になる、というケースを経験していたので、本講座に登壇する講師のバックグラウンドを見た時に、こうした講師陣が語る「戦略人事」の講話が自社や日本企業にマッチするのか、という懸念がありました。ですが、受講してみると、講義の内容はどれも非常に参考になるものばかりで、こうした懸念は自分が持っていたバイアスに起因するものだと分かりました。
私も上司からの推薦です。上司2人が既受講者で、講座の概要については事前に聞けていたので、当初の期待や案内を見た時の印象と、講座の中で実際得られたものとの間にギャップはありませんでした。私の場合、将来、管理職という役割を担うのであれば、メンバーを引っ張っていく時に、ビジョンや理念といった、芯になるような、確固たるものを持ちたいと思っていました。とはいえ、日常業務の中ではなかなか考える機会や時間も無く、この講座で他社の人事の方々や講師とディスカッションすることは、良い機会になるだろうと期待していました。また、登壇講師のように上のポジションにいる方々はどのような思想で「人事」という仕事に取り組んでいるのか、他社の人事の考えや取り組みなど、伺えることも楽しみにしていました。
――受講を終えた今、受講前と比べて何か変わったことがあれば教えてください。
初回の講義から早々に、この講座に参加する意義や姿勢などについて、一気にマインドセットされて、「自分が何をすべきか」と考えるようになりました。今回の講座でも初めのうちはそうであったように、大勢いる会議の場では発言するのをためらったり、無反応だったりすると思うのですが、当社の中でもそうした状況が多くて。今はその状況を変えようと、自分で体現していくことを意識しています。また、私がこの講座で見聞きして「良さそうだな」と思ったことを、まずはやってみて、いいものは取り入れていく、というように日々、メンバーと話し合いながら、取り組んでいます。直近では、「今まで取り組んでいなかったけれども、やった方がよい」と思っていた1on1を、人事部内でトライアルで始めました。メンバーがいつでも自分らしくいられるように「心理的安全性」を担保することを意識して行動しています。
私は「このままではダメだ」「もっと勇気をもってチャレンジしなくては!」と考え、行動できるようになりました。例えば、会議の場では、なるべく一番最初に発言するようにして、「仮に間違っていたとしても構わない。議論に参加している以上、自分の意見や考えを述べたり、意思表示をする」ように、と心掛けています。少し躊躇していると、「一体何しにきたの?」といった講師の声が聞こえてくるんです。
――本講座の特長の1つに、関心のあるテーマについて探求するグループプロジェクトがあります。実際に取り組んでみて、いかがでしたでしょうか?
せっかく他社人事や講師とディスカッションできるのであれば、例えば「OKR評価は有効か」といった細かい人事施策ではなく、本質的な部分、人事が考えるべき全体像について議論したいと思っていました。施策=HOWは、全体像=WHATがあって、そこから紐づけて考えるべきだと思っていたからです。プロジェクト自体はスムーズに進みました。自分として良かったのは、グループプロジェクトでは必要なデータを探したり、各方面にインタビューを実施したのですが、講義やこうした活動を通じて、冒頭でもお話したように「日系企業と外資系企業では“戦略人事”に関する取り組み方は違うはず」というのは自分の偏見であった、と認識することができたことです。
私は、何のテーマについてグループで取り組むか、ということよりも、他社の人と議論しながら何かを作り上げる、その過程・プロセスに興味がありました。実際に取り組んでみると、価値観やバックグラウンドの異なる、色々な考えを持った社外の人たちと、互いの違いを感じながら、1つものを作り上げるために議論し、結論を出す、その過程はとても難しかったです。でも、「良いものを作り上げたい、という同じ想いを持ちながら、お互いの違いを尊重して活かしながら取り組んでいくことで成果が生まれる」、という「ダイバーシティ」と「チームビルディング」のプロセスを体験できたことが、とても良かったです。私のグループは取り組みたいテーマや方向性がなかなか決まらず、途中で迷走することもあったのですが、そのプロセスを経験することに意味があった、と感じています。
――ご受講いただいた第8期は、コロナ禍ということで、すべてオンラインでの開催となりました。リアルであれば良かった、といったことがあれば教えてください。
オンラインで受講することに違和感はなく、むしろ土曜日開催だったので、休憩時間などの合間に家族とコミュニケーションを取ることができたり、移動時間がないので、朝と夜の時間を自分の時間として確保できたので、ありがたかったです。確かに、直接会って講師や受講生の熱量を感じたいという欲求はありましたが、リアルでなくても講義ではそれは十分に伝わってきました。また、オンラインだからこそ、講義を聴きながら、内容を自分事として落とし込む作業に集中して取り組むことができたように思います。リアルだと、周りが気になって集中できなかったかもしれません。
私の場合、グループワークが多い研修であっても集中力が続かないタイプなので、休憩時間の息抜きがしやすい分、集中力をコントロールしやすかった点でとても良かったです。受講している場所が自宅なので、例えば10分の休憩時間に横になって、頭や体を休ませることができます。リアルであれば、休むどころか、「せっかくこの場にいるのだから、交流しなくては」と休憩時間中も頑張ってしまうと思います。そういう意味で、講義やワークに集中できるようにコントロールできて非常に良かったと思います。
――講座で得られたことや、「この講座を受講して良かった」と思えるのはどんなところでしょうか。講座での学びをどのように活かしていきたいですか?
経営者やCHROの立場だったらどのように考えるか、講師陣の目線で見たらどうか、といったように「視座」を上げること、色々な立場の人や異なる考えを持つ人の視点で想像し、考え続けるようにすること、自分が学んでパワーアップするといったことの重要性を痛感しました。管理職として方向性やビジョンを示さなければならない立場になろうとしているこのタイミングで受講できたことは本当にありがたく、これから自分が持つべき軸を見つけて、チームを導いていきたい、と思っています。
私にとって最も良かったのはモチベーションを得られたことです。実務で手一杯、という状況であっても、難題なミッションが目の前に来ても、無理やりにでも自分を奮い立たせて頑張ってみる、その源泉となるモチベーションを、他社のメンバーや講師からの刺激を通して得ることができました。こうした「モチベーション」や「パッション」といったものは、本を読むだけでは得られないものだと思います。仮に「10冊くらい本を読んだら1冊くらいには衝撃的な内容がある」とするなら、この講座では、毎回のクラスでそうした刺激や気づきがあって、このままじゃダメだ、という気持ちに駆り立てられる。それが、単なる「人事屋」ではなく事業の成長を導く「人事のプロになる」ために、邁進するためのモチベーションになりました。
実は、4月から社名が変わり、当社も社会の変化に呼応して、ビジネスモデルのあり方を大きく見直す段階にあります。こうした大きな変革のタイミングにおける人事が果たす役割は大きく、もっとイノベーションやクリエイティブに貢献するような人事になる必要があると思っています。今までとは違うことをやらなければならない、こうした時こそ、トップダウンで動くのではなく、自分で考え、行動に移していきたい。当然、これまでのやり方を自分ひとりで変えていくには限界があると思いますが、愚直にチャレンジし続け、周りの人たちに、ひとりでも多く、影響を与えながら、変革をリードしたいと思っています。
――どういった方々に本講座を受講してほしいですか?
人事経験については、年数を積んでいる方のほうが講義の内容に対する理解度は上がると思いますが、転籍と出向の違いが分かるか?など、人事の業務に関する基礎的な知識や理解があれば、講義の内容は吸収できると思います。参加年齢も問わないと思います。今どんな人事業務に携わっていても、あるいは人事経験がなくても自分で勉強している人であれば、構わないと思います。ただし、社会人経験は、最低3年くらいは持っている方がいいと感じます。他の受講者とディスカッションするうえで、ファシリテーションやメンバーの意見をまとめるといったスキルがどうしても必要になるからです。
講座を推薦してくれた上司からは「今のうちに、将来に向けて、こうした講座で人事として横のつながりを持って、経験を積んで欲しい」と言われていました。その期待にこたえられる講座だと思います。
同感です。あと、マインド面では、「今の状態に何かプラスアルファしたい」「自分の世界を拡げてみたい」という気持ちを持っている方に受講して欲しいと思います。あるいは、そういうマインドを持てるように、周囲のメンバーから「背中を押されて参加する」というのも良いと思います。ただし、受け身の姿勢のままでは、吸収できる量が圧倒的に減ってしまうので、せっかく参加しても受講効果は薄れてしまうと思います。
私の上司も、この講座の既受講者で、いまだに当時一緒に受講したメンバーと連絡をとっているようです。人事って、どうしても「自社で」という考え方になりがちだと思うのですが、もっと視野を広げたい方、これからの糧になる「人事仲間」を社外に作りたい方、自分の「殻を破りたい」と思っている方に、受講をお勧めしたいですね。
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