飾らない素の悩みを話せる、貴重な機会

―橋爪さんは前職でも管理職経験がある中、会社から指名され本講座を受講されました。本講座にはどんな期待を持っていましたか？

指名をいただいた時、非常にありがたいお話だと思いました。過去に管理職向けの研修を受講したことはありましたが、今回のように他社の方と共に、体系的に学べたわけではありませんでした。改めて管理職としてのスキルを体系的に学べる機会はチャンスだと思いましたし、何より他社の方々とお会いできるのが楽しみでした。

日々、社内にいる優秀なリーダーから学びを得ていますし、会話も良くしていると思います。今回の機会は、一歩社外に出て異業種交流をする中で、自分の視野を広げられることが一番期待していたことだと思います。普段はどうしても自社に関係するトピックにばかり目が行きがちですが、今、世の中で何が起こっているのか、広く社会情勢を把握したいと考えていました。

―他の受講生との交流が一番期待していたことなのですね。実際に他の受講生と触れ合う中で得たものはありましたか？

普段中々打ち明けられない悩みを話せたこと、それに対するアドバイスや成功事例を聞けたことは大きな収穫でした。社内でも適切な研修を受講する機会をもらっています。社内研修は、社内だからこそ話せる内容、相談できる事があります。同時に社内だからこその遠慮も全くゼロではないと思います。
その点、本講座ではしがらみのない他社の方と交流できますし、複数回お会いする中で距離感は徐々に縮まり、関係は深くなっていきます。お昼休憩の時間などには、自然とお互いの悩みや考えていることを話すことができ、意見交換の中で気づきを得ることができました。

「部下の立場を疑似体験」することで得られた気づき

―本講座を受講してみて、特にご自身にとって役に立ったのはどのような点でしたか。

どのセッションも本当に勉強になりましたが、最も印象に残っているのは第２回目の「修羅場の意思決定力強化」です。意思決定の際の判断の軸を持とう、自分の中の軸を明確にしようなど、講師から何度も「軸」という言葉を聞き、自分が持っている「軸」について深く考えたことを覚えています。その内省を通して、ビジネスパーソンとしての自分の原点を再確認することができました。

興味深かったのは、4人１組のロールプレイで上司役を演じるときだけでなく、部下役を演じるときにも気づきがあったことです。部下役に入り込むことで、「この立場にいる部下はこんなことを感じるのか」という発見があり、部下の感情を疑似体験することができました。この体験のおかげで、通常業務においても、「自分の部下はどう感じているだろうか？」、「自分の振る舞いや言動は部下にどう映っているだろうか？」と、部下の視点を以前よりも意識することができるようになりました。

内省の中で得られた、理想のあり方

―「自分の原点を再確認できた」というお話がありましたが、それはどのようなものでしたか？

私は、例えばいつまでに、この役職に昇進したいとか、「具体的な成し遂げたい野望」は特に考えていないということ。それよりも、どんなビジネスパーソンであるのかという「人としてのあり方」の方が重要だということ。原点はそこにあるのだと薄々は分かっていましたが、講座受講を通してその想いがより明確になったと思います。
ポジティブな姿勢を常に保ち、仕事で関わる人にプラスの影響を与え共にゴールに向かうビジネスパーソンであること。それが何よりも大事ですし、私が目指すべきものだと考えています。

ポジティブな姿勢は連鎖していくものだと思います。自分が影響を与えた人が、また他の誰かに影響を与えていく。その連鎖によって会社全体を良くしていくことができれば、とても素敵だと思います。まずは目の前のチームメンバーに対し、ポジティブな姿勢をしっかり見せられるよう意識して行動しています。

―「ポジティブな連鎖で会社を良くしたい」という想いはとても素敵ですね。
では最後に、本講座を受講される方へ何かメッセージはありますか？

体系的に管理職としてのスキルを学べる機会は貴重ですし、この講座で培ったスキルは、日々の業務に活かされています。また、異業種・異職種のビジネスパーソンと交流できることも講座受講の醍醐味です。積極的に情報交換を行っていくことで、自身の気づきはさらに深まり、ひいてはリーダーとしての自信にもつながると思います。一歩外に出て、普段社内にいたのではできない貴重な体験をしっかり味わって来てください。